整形外科の日帰り手術(指の腱鞘炎・ガングリオン・皮下腫瘍摘出術等)

手術の種類

(1)ばね指(弾撥指)

ばね指(弾撥指)

指は腱によって曲げ伸ばしをすることが出来ます。手を握ったりする強い力を発揮する筋肉は前腕にありその力を腱が伝えます。その通り道で指を曲げる屈筋腱が浮き上がらないように押さえているのが靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)と呼ばれるものです。丁度、その構造はベルトとベルト通しの関係に似ています。

この靱帯性腱鞘は指の牽側に部分にありますが、それが終わる指の付け根付近に力がかかり炎症を生じやすいところがあります。その部分の腱や腱鞘が炎症を起こし、痛み・腫れ・熱感が生じ、進行すると引っ掛かりが生じばね現象が起こります。これを"ばね指"と呼んでいます。更年期の女性に起こることが多く、妊娠時、産後に生じることもあります。糖尿病、透析患者にも発生し、母指、中指、環指に多くみられます。治療法としては、安静・注射等で症状が軽快しない場合は、腱鞘を開く手術(腱鞘切開)を行います。切離するのは腱鞘だけで小さな傷で済み、手術時間は約15分くらいです。

ばね指(弾撥指)

(2)ガングリオン

ガングリオン

ガングリオン

ガングリオンとは、ゼリー状の物質の詰まった腫瘤です。手の甲にできるのが典型的なガングリオンです。大きくなるものや痛みが強いもの、神経が圧迫されて神経症状があるものは治療が必要となります。治療法としては、ガングリオンに注射針を刺して注射器で吸引します。何回か排出するうちに腫瘤が気にならなくなることもあります。ガングリオンに力を加えて押しつぶす方法もあります。繰り返し再発するようであれば、関節包(関節を包むふくろ)自体を取り除く手術を行います。ガングリオンの手術は、患部に局所麻酔をして行われます。通常の場合は約15分程の手術で終わりますので日帰りが可能です。

ガングリオンの手術は生命保険における手術保障の給付対象外であることが多いので、手術を受けられる方は事前に生命保険会社に確認しておくことをお勧めします。

(3)皮下腫瘍

様々な種類があり、治療方法も異なります。確定診断には、局所麻酔下に摘出して病理検査が必要となります。

※費用は部位・大きさ・病理検査の有無・処方薬によって変わりますが5,000~25,000円(3割負担としての自己負担分)程度となります。

皮下腫瘍の種類
♯1 粉瘤(アテローム・アテローマとも呼ばれます)

皮下腫瘍のなかでもっとも多く見られます。よく「脂肪のかたまり」と言われ「脂肪腫」と混同されますが、実際は「表皮下にできた袋の中にアカや皮脂が溜まっているもの」でやぶれると悪臭を放つこともあります。「毛穴のつまり」(脂性肌など肌質によることが多い)、手足などでは外傷や虫刺されなどが原因となることがあります。体中のどこにもでき、背中や顔に見られることもあります。

♯2 脂肪腫

粉瘤の次に多い皮下腫瘍です。粉瘤と混同されることも多いですが、脂肪組織が皮膚下や筋肉の間にたまることによって生じる脂肪の塊です。脂肪腫ができると皮膚が盛り上がり、柔らかいしこりがあらわれます。痛みを伴わないので経過観察だけで終えることも可能ですが、自然に治ることはないため、目立つような大きさの場合は手術によって摘出することをおすすめします。悪性の場合もありますので、病理検査で確定診断となります。

日帰り手術の流れについて

初回の外来日について

受付後、整形外来にてご相談を承ります。
※紹介状等がございましたら、受付時にお渡しください。

(1)診察
  • 診察後、日帰り手術適応の場合、手術の説明をいたします。
  • 同意書に記入後、手術にあたっての検査を行います。
  • 手術の日程を決め、手術日前の注意事項などを説明いたします。
(2)手術可否の最終決定
  • 検査結果で問題がみられなければ予定通りの手術となります。

※検査結果によっては再度受診が必要な場合は、ご連絡致します。

(3)手術当日
  • 所定の時間までにご来院ください。(車、バイク、自転車等の利用は控えてください。)
  • 着替えをしていただき、麻酔・手術と進みます。
  • 手術後の注意点、次回の診察日などを説明させていただきます。
  • お会計をし、処方箋をお出ししますので、お近くの薬局にてお薬をお求めになりご帰宅願います。
(4)手術後の診察
  • 手術後の経過観察をさせていただきます。
  • 医師の指示に従っての受診をお願い致します。